2012年1月10日火曜日

2011年を振り返える

新たな年、2012年がスタートしてもう一週間以上が経ってしまった。

2011年はITの世界ではスマートフォンが席巻した形だが、いうなればPCが築いたソフトウェアプラットフォームをモバイルに持ち出すことでこの時代にスマートフォンはロケットスタートを切れたと言えるのではないだろうか?

既に昔からPDAとか電子手帳と言ったスマートフォンに似た形態は出現していたのだが、そこに足りなかったのは、クラウドに代表されるような巨大コンピュータファームの出現や、ユビキタスデバイスにも領域が広がったLinux環境の存在、と言った事が2010年頃から次々と花開く形で目に見える成果となって現れてきたといえるだろう。

また、もともとの携帯電話の世界はWebの仕様もアプリケーション開発の仕様も、キャリアが決めた独立独歩の世界だったものを、iPhoneがそれ自身の完成度の高い魅力により、Webの世界に引き寄せたことが、スマートフォンの世界を開くきっかけとなったとも言える。

同時に、各通信キャリアは3Gネットワークの逼迫に晒される形となったが、モバイル環境もインターネットとイコールな関係になった代償としては、やむをえないだろう。ここは無線通信の進歩が帯域を補ってくれる部分もあろうし、各個人、デバイス毎の使い方が異なれば、あらゆる機器に広帯域なワイヤレス接続が必携ではないと考えられる。
(つまり、遅くても常時接続であればよい、という個人やデバイスも多いはずである。)

また、キャリア各社が3G帯域逼迫を理由(旗印?)にして、公衆無線LAN接続環境の充実に奔走し、形が見えてきたのも2011年であった。

しかしながら、ソフトバンクやauの公衆無線LANのように、一時的に1.5GHの3Gや、2.5GHzのWiMaxをWiFiにコンバージョンして提供しているだけ、というものもあり、公衆無線LANエリアの充足を急ぐあまり、本当の意味でもデータトラフィックのオフロードが実現できているとは言いがたいようにも思う。

また、繁華街などでは無線LANのシグナル自体が輻輳しており、満足にオフロードできているようにも思えない為、逼迫対策としての無線LAN環境整備は、ポーズではなく実質的な代替手段になりうる対策を講じて欲しいものだ。

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