2021年8月18日水曜日

2021年北海道ツーリング(4日目)

 北海道ツーリング四日目。天塩町の鏡沼海浜公園のキャンプ場から。
 夜の間、雨ではないのだが霧のような夜露のような水滴がテントとタープを濡らしていた。風が酷くなくて助かった。 広げて乾かしてから片付けてスタート。
 すぐにキャンプ場のすぐ近くが、オロロンラインのスタート地点。
 ここから、本当になにもないサロベツ原野が広がる。ほどなくしてオトンルイ風力発電所に。巨大な風力発電機が三十機近くが一列に建ち、プロペラが回転する姿は壮観で、荒涼とした背景のせいもあってか宮崎駿監督の巨神兵を想起させる。

 そのあと、北緯45度線の記念碑を超える。雑な表現をすると赤道と北極のちょうど中間地点になる。ただ、中間地点がこんなに寒々しい景色であるとすれば、この先半分はもっと寒冷気候になるんだね、という事になる。
 だんたん、(時速60キロで)走っても走っても道路を除いた人工物がなくなってくるので、どれくらい進んだのか?という実感が薄れてくる。

 稚咲内という小さい集落の交差点をまがり、海沿いを走る、オロロンラインを離れ、豊富町の中心地がある内陸部へ向かう。
 サロベツ原野は日本海岸沿いに、南北に広大に広がっているが、ちょうどこの豊富町の辺りがもっとも幅が広いかもしれない。
 そんなサロベツ原野の幅が広い部分を横断しきって豊富町の町のはずれに宮の台展望台がある。
 小高い丘の上に3階建て相当の展望塔が建っている。月曜日のせいか観光客は誰もおらず、展望塔が経っている公園の樹木の枝落としをする二人の作業員がもくもくと作業している。
 塔に上ってサロベツ原野を見渡す。人気が無い原野と一昨日までの富良野の富田ファームの人だかりを比較して、やっぱりこっちの方が北海道らしさはあるな・・・、とどうでもよい考えが浮かんだ。

 ここから、国道40号線を北に向けて走り、宗谷本線にある抜海駅を目指す。
 最北の木造駅舎として有名らしい。(鉄道に関係しているなら見ておけば?と昨晩のライダーさんに言われた。)
 途中、広大な牧草地が広がっていて、刈り取った牧草ロールがゴロゴロと転がっていた。
 思い返せば留萌より北側ではそもそも農地が無かった。寒すぎて牧草ぐらいしか育たない、という事なんだろうか。
 そうした冷涼な土地でも酪農を営む人たちがちゃんと根付いているという事が人間の逞しさなんだと思う。

 抜海から、さらに海沿いを北上して宗谷岬と対となるノシャップ岬に。一応バイクを止めてみたものの、あまり何も感じることなくすぐに離れてしまった。
 そこから岬を回って稚内の市内に。結構、大きな町で驚く。駅前も立派だし、とくに漁港が大きい。走り通して疲れたのとスマホの充電が不足し始めていたので、最北のマクドナルドで休憩。小腹も満たしつつ、充電をさせてもらう。(当たり前だがマクドナルドはどこも変わらないので、一瞬で東京に戻ってきた感じがした。)

 そこからさらに宗谷岬までは30キロもある。途中、宗谷郵便局の脇から宗谷丘陵にあがりダートの白い道を行く。白の正体はホタテの貝殻を砕いたものだ。
 ゆっくり行けばSRでも怖さを感じることは無い。宗谷丘陵の景色はこの北海道ツーリングで最も印象に残った景色だったかもしれない。
 人工物も高い木も無く、ただうねうねとした丘陵地帯が続く景色は海外に行くよりも貴重かもしれない。

 宗谷岬へと降りて、最北端への到着を家族に通話して報告して、お昼にする。
 宗谷岬を見下ろす丘の上にある間宮堂というラーメン屋のホタテ塩ラーメンを頂く。真夏なんだが、最北の地はそれほど暑くないので熱いラーメンもうまい。

 最北端を過ぎるとオホーツク海沿いを南下することになるが、今日の宿は浜頓別にあるクッチャロ湖畔キャンプ場にすると決めている。
 夕日がきれいなキャンプ場で有名なのだ。

 途中、猿払の先で国道を逸れると、エサヌカ線という原野をまっすぐに貫く道を走ることが出来る。電柱・電線がないため、原野・道路・地平線という3物しかないのだ。
 これは今回の北海道ツーリングの第二位に入れて良い景色だったと思う。

 エサヌカ線を抜けるとほどなくして浜頓別の町に入る。市街地の西側にクッチャロ湖という湖があってその湖畔にキャンプ場と温泉がある。
 キャンプ場の受付を済ませてサイトに行くとすでに多くのキャンパーがテントを張っている。
 いままでの所より、かなり人気があるキャンプ場の様だ。実際、夕飯用の米を研いでいるときに聞いた話では本州のいろんな所から来ているひつが集まっていて、長逗留するひとも多いような事を言っていた。
 まずテントを張ってから、ガソリンをバイクに入れにガソリンスタンドへ立ち寄りつつ、スーパーで夕飯の買い物をした。その帰りにキャンプサイト近くのはまとんべつ温泉ウイングにて風呂。
 またしても立派なサウナがあり、3サイクル満喫。外気浴はないものの、サウナとしての質は最高だった。
 その後キャンプサイトに戻り、夕飯を作る。曇ってきたのでクッチャロ湖に沈む夕陽を見ることは叶わなかった。

 明日、このオホーツク海沿いをどこまで南下するが、どこまで行くのかまだ決めてはいない。
間違いなく、最長距離を走ることになるので、いずれにしても早朝スタートにすることにはなるので、早々に寝ることにした。

走行距離210km

項目金額
ガソリン¥1,290
食費¥2,614
高速・フェリー代¥0
キャンプ場・宿泊費¥950
お土産代¥0
その他¥0
合計¥4,854

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